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003_「気分」って自分でコントロールできますか?

ハーブを通して、今を生きる人たちに
本質的な癒しを得るための
ヒントを提供していこうとする『WHOLLYマガジン』は、
人が健康で心も身体も健全でいる上で、
絶対外せないメンタルの問題を深ぼるべく、
日本のホリスティック医学を牽引されている、
降矢英成先生を尋ねお話を伺いました。

| 第1回 |

「気分」って自分でコントロールできますか?

 
降矢英成先生は西洋医学のドクターですが、30年以上、ホリスティック医学に取り組んでいて、日本のホリスティック医学のリーダーである先生です。よろしくお願いします。

降矢 
よろしく願いします。赤坂溜池クリニックの院長をしており、中心的には心療内科となりますけども、目指しているのは「ホリスティック医学」。全体的な医学というものを理念にやっております。

セタ 
僕、コロナ前に、自分自身がメンタルを病んでバランスを崩しまして、そのときに植物療法に出会ったんですよ。その間、ハーブティーも飲み、アロマに呼吸法と、まあ色々とやったんですけど、ハーブだけ飲んでればいいのかと言えば、決してそうじゃない。誰しも「健康になりたい」とか「癒されたい」という気持ちがあると思うのですが、自分の調子を上げたり、ストレスとうまく付き合っていくためには「心の問題」ってものすごく大きいですよね。

一同頷く。

セタ 
今日はお聞きしたいキーワードを準備しました。まず気分って何ですか

(写真)

セタ 
気分がよかったら結構幸せだし、単純にすべてがうまくいきますよね。気分って、どこからやってくるものかわからないし、自分でどうにかできるものなのかも分からない。そもそも気分ってどういうものなんですかね?

降矢 
実は「気分」という言葉は、心療内科では大事な言葉になっています。アメリカの精神学会の分類を日本でも大事にするんですけど、10年ぐらい前ですか、いきなり「気分障害」という言葉ができたんですね。今までうつ病と呼んでいたことを、これからは気分障害という言い方をしますよ、と。医者も患者も、気分という言葉にも、障害という言葉にも慣れていないので、ちょっと戸惑った、という経過がある言葉なんですよ。

セタ 
そうなんですか。全然知りませんでした! 根性論じゃないですが、気分によって物事の見え方って変わりますよね。たとえば友だちと遊びに行って、同じ経験をしているのに、割と違う風にリポートされて驚くことがあったり。その事象を360°の球体だとすると、スポットライトの当て方でいかようにも変えられるし、感じ方次第では自分に起こっていることをプラスに感じることもできるような気がしています。

降矢 
見方って出てきましたけど、気分によって感じ方が違えば、表現や見え方も変わるんですね。見方の点だけでいうと「認知」って言葉がありますね、その認知の仕方がかなり人によって違うんですよ。それによって、「気分」も変わってくる、そういう繋がりがあります。

セタ 
認知の仕方って、こうやればいいと言われて、その通りにうまく処理できるものですか?

降矢 
ある程度できるんですね。ご存知かと思いますけど、心療内科の治療法の中心は認知療法となってるんですね。イギリスなんかでは、薬よりも認知療法が基本とかなったんですが、まあ、それは悪いことじゃないんですけれど、ただ認知療法というと、どちらかといえば、頭が優先、心や感情っていうところを、若干抑えなきゃいけなくなります。ただ、多くの人は、この認知の仕方、捉え方っていうのが、かなり感情優先になっちゃってるんですよ。

セタ 
そうですね、感情優先かも。

降矢 
だから感情が優先して出すぎちゃってると、やはり行き過ぎですから、それを学べるのが認知療法なんです。ある程度、半分勉強的に学ぶことはできるんですね。

ーー感情と頭が出てきたんですけど、違うものなんですか?

降矢 
よくね、心でも“マインド”っていう言葉を使う時には、<頭>を指すんですよ。“感情”とか“ハート”は<胸>なんです。心でも、頭的なところと、ハート的なところ感情的なところってちょっと違うんです。だから、頭ばかりになっちゃっても困るし、感情だけになっても困る。

セタ 
感情って、なんか聞いてて、分かるような分からないような感じなんですけど。頭で分かることは、自分の信念に合っているかどうか、そういうことで判断できるような気もするんですけど、感情っていうのは、どういうことなんですかね?

降矢 
感情の方がよりストレートで原始的な心なんですよね。でも、自分の好みだけになっちゃうと微妙になるので、さっき<心臓>とも言ったんですけども、最近は心臓がすごく大事だと言われています。心臓に聞いてみる、ハートに聞いてみることをやると、その感情も自分だけの思いでなく、本当の叡智みたいなところにつながっていくような。ホリスティック医学領域ではそういうやり方があるんですよ。

セタ 
心臓に聞いてみる、っていうのがまたちょっと分からないです! それは自分の深層心理に聞いてみることともまた違うんですか?

降矢 
心の中でも、潜在意識なんです。潜在意識につながります。

ボディ、マインド、スピリットは一体

ーー以前、林先生が<魂>って言ってたじゃないですか? 今の話の中ではどこに分類されますか?

降矢 
ボディ・マインド・スピリット、つまり体と心と魂と分類したときの、魂的な部分が心臓です。

セタ 
へえーーー、うーん、魂って、先生はご自分で自覚してるものですか? 自分の魂はこういう感じだと、いつもクリアになってる感じですか?

降矢 
いや、クリアではないですが、ホリスティックに考えると、もうボディ・マインド・スピリットは一体なので、全部3つを見る、そういう習慣になるんですよ。何となくでも意識すると、生きやすい、っていうことですね。

ーーぜんぜんわかんない(笑)

降矢 
クリアじゃなくても、そういうものが背後にあると生きやすいんですね。

セタ 
存在として、ボディ、マインド、以外にもう1個なんかそういうモヤっとした存在(スピリット)があることを知ってるだけでも、なんだか気がラクかもしれないですよね。

降矢 
そんな感じですね。

 
心っていうのは魂と同じく、目に見えない。同じ目に見えないものでも、「心はない」という人はまずいない一方で、魂のほうはまだ市民権を得ていない感じよね。ボディ・マインド・スピリットのなかで、魂(スピリット)というと、なんだかすごく難しくて崇高なものに感じるけれど、感情ともちゃんと結びついてる。魂って、一般の方にはまだ馴染みのない言葉かもしれないけど、決して突飛じゃないとは思いますね。

セタ 
今聞いてて思ったんですけど、魂に聞いてみる感じって、次に僕が聞きたいと思ってた【快・不快】に関係しますか?

降矢 
はい、関係すると思います。多くの人は本当にどれが心地良いか、っていうのも分からなくなっていると思います。

( 次の記事に続く )

ハーブを通して、今を生きる人たちに本質的な癒しを得るためのヒントを提供していこうとする『WHOLLYマガジン』は、人が健康で心も身体も健全でいる上で、絶対外せないメンタルの問題を深ぼるべく、日本のホリスティック医学を牽引されている、降矢英成先生を尋ねお話を伺いました。

| 第1回 |

「気分」って
自分でコントロール
できますか?

 
降矢英成先生は西洋医学のドクターですが、30年以上、ホリスティック医学に取り組んでいて、日本のホリスティック医学のリーダーである先生です。よろしくお願いします。

降矢 
よろしく願いします。赤坂溜池クリニックの院長をしており、中心的には心療内科となりますけども、目指しているのは「ホリスティック医学」。全体的な医学というものを理念にやっております。

セタ 
僕、コロナ前に、自分自身がメンタルを病んでバランスを崩しまして、そのときに植物療法に出会ったんですよ。その間、ハーブティーも飲み、アロマに呼吸法と、まあ色々とやったんですけど、ハーブだけ飲んでればいいのかと言えば、決してそうじゃない。誰しも「健康になりたい」とか「癒されたい」という気持ちがあると思うのですが、自分の調子を上げたり、ストレスとうまく付き合っていくためには「心の問題」ってものすごく大きいですよね。

一同頷く。

セタ 
今日はお聞きしたいキーワードを準備しました。まず気分って何ですか

(写真)

セタ 
気分がよかったら結構幸せだし、単純にすべてがうまくいきますよね。気分って、どこからやってくるものかわからないし、自分でどうにかできるものなのかも分からない。そもそも気分ってどういうものなんですかね?

降矢 
実は「気分」という言葉は、心療内科では大事な言葉になっています。アメリカの精神学会の分類を日本でも大事にするんですけど、10年ぐらい前ですか、いきなり「気分障害」という言葉ができたんですね。今までうつ病と呼んでいたことを、これからは気分障害という言い方をしますよ、と。医者も患者も、気分という言葉にも、障害という言葉にも慣れていないので、ちょっと戸惑った、という経過がある言葉なんですよ。

セタ 
そうなんですか。全然知りませんでした! 根性論じゃないですが、気分によって物事の見え方って変わりますよね。たとえば友だちと遊びに行って、同じ経験をしているのに、割と違う風にリポートされて驚くことがあったり。その事象を360°の球体だとすると、スポットライトの当て方でいかようにも変えられるし、感じ方次第では自分に起こっていることをプラスに感じることもできるような気がしています。

降矢 
見方って出てきましたけど、気分によって感じ方が違えば、表現や見え方も変わるんですね。見方の点だけでいうと「認知」って言葉がありますね、その認知の仕方がかなり人によって違うんですよ。それによって、「気分」も変わってくる、そういう繋がりがあります。

セタ 
認知の仕方って、こうやればいいと言われて、その通りにうまく処理できるものですか?

降矢 
ある程度できるんですね。ご存知かと思いますけど、心療内科の治療法の中心は認知療法となってるんですね。イギリスなんかでは、薬よりも認知療法が基本とかなったんですが、まあ、それは悪いことじゃないんですけれど、ただ認知療法というと、どちらかといえば、頭が優先、心や感情っていうところを、若干抑えなきゃいけなくなります。ただ、多くの人は、この認知の仕方、捉え方っていうのが、かなり感情優先になっちゃってるんですよ。

セタ 
そうですね、感情優先かも。

降矢 
だから感情が優先して出すぎちゃってると、やはり行き過ぎですから、それを学べるのが認知療法なんです。ある程度、半分勉強的に学ぶことはできるんですね。

ーー感情と頭が出てきたんですけど、違うものなんですか?

降矢 
よくね、心でも“マインド”っていう言葉を使う時には、<頭>を指すんですよ。“感情”とか“ハート”は<胸>なんです。心でも、頭的なところと、ハート的なところ感情的なところってちょっと違うんです。だから、頭ばかりになっちゃっても困るし、感情だけになっても困る。

セタ 
感情って、なんか聞いてて、分かるような分からないような感じなんですけど。頭で分かることは、自分の信念に合っているかどうか、そういうことで判断できるような気もするんですけど、感情っていうのは、どういうことなんですかね?

降矢 
感情の方がよりストレートで原始的な心なんですよね。でも、自分の好みだけになっちゃうと微妙になるので、さっき<心臓>とも言ったんですけども、最近は心臓がすごく大事だと言われています。心臓に聞いてみる、ハートに聞いてみることをやると、その感情も自分だけの思いでなく、本当の叡智みたいなところにつながっていくような。ホリスティック医学領域ではそういうやり方があるんですよ。

セタ 
心臓に聞いてみる、っていうのがまたちょっと分からないです! それは自分の深層心理に聞いてみることともまた違うんですか?

降矢 
心の中でも、潜在意識なんです。潜在意識につながります。

ボディ、マインド、スピリットは一体

ーー以前、林先生が<魂>って言ってたじゃないですか? 今の話の中ではどこに分類されますか?

降矢 
ボディ・マインド・スピリット、つまり体と心と魂と分類したときの、魂的な部分が心臓です。

セタ 
へえーーー、うーん、魂って、先生はご自分で自覚してるものですか? 自分の魂はこういう感じだと、いつもクリアになってる感じですか?

降矢 
いや、クリアではないですが、ホリスティックに考えると、もうボディ・マインド・スピリットは一体なので、全部3つを見る、そういう習慣になるんですよ。何となくでも意識すると、生きやすい、っていうことですね。

ーーぜんぜんわかんない(笑)

降矢 
クリアじゃなくても、そういうものが背後にあると生きやすいんですね。

セタ 
存在として、ボディ、マインド、以外にもう1個なんかそういうモヤっとした存在(スピリット)があることを知ってるだけでも、なんだか気がラクかもしれないですよね。

降矢 
そんな感じですね。

 
心っていうのは魂と同じく、目に見えない。同じ目に見えないものでも、「心はない」という人はまずいない一方で、魂のほうはまだ市民権を得ていない感じよね。ボディ・マインド・スピリットのなかで、魂(スピリット)というと、なんだかすごく難しくて崇高なものに感じるけれど、感情ともちゃんと結びついてる。魂って、一般の方にはまだ馴染みのない言葉かもしれないけど、決して突飛じゃないとは思いますね。

セタ 
今聞いてて思ったんですけど、魂に聞いてみる感じって、次に僕が聞きたいと思ってた【快・不快】に関係しますか?

降矢 
はい、関係すると思います。多くの人は本当にどれが心地良いか、っていうのも分からなくなっていると思います。

( 次の記事に続く )